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人工呼吸器と吸引

こんばんは!

元ダンサーTayu(たゆ)です。

 

 今回も喀痰吸引の話、につながって人工呼吸器等についてまとめます。

 

呼吸器官の働きは「換気」と「ガス交換」ですが、何らかの理由で換気が十分にできなくなった状態の人に対して、人工的に換気を補助するために人工呼吸器を装着します。

 

人工呼吸器による呼吸の補助では、

全面的に呼吸の働きを助ける場合

本人の呼吸に合わせて一部分を補助する場合

があります。それぞれの人によって人工呼吸器を装着している時間が決められており、24時間装着している人もいれば夜間のみに装着している人もいます。

 

24時間装着している人の場合、喀痰吸引のために人工呼吸器を外せる時間が非常に短くなります。つまり、喀痰吸引は非常に短い時間で確実に行うことが重要になります。

 

人工呼吸器は、チューブ(気管カニューレ)を挿入し、そこからホース(蛇管)を通して空気を送り込む侵襲的人工呼吸器と、口・鼻または鼻のみをマスクで覆い、そのマスクを通して空気を送り込む非侵襲的人工呼吸法があります。

 

侵襲的人工呼吸器では、気管カニューレ内部の吸引を行うことになりますが、このカニューレからはみ出さない深さまでの吸引となります。気管カニューレより先の気管の部分には迷走神経という神経があり、この部分を刺激してしまうと心臓や呼吸の働きを停止させてしまう危険性があります。

 

また、気管カニューレ内部の吸引では、病原性の細菌などがない気管に感染の原因となるような分泌物や細菌を付着させたり落としたりしないように清潔な吸引チューブや滅菌精製水等を用いた無菌的な操作が必要です。

 

人工呼吸器本体は室内の空気を吸い込むため、人工呼吸器は部屋の壁にピッタリつけすに、室内の空気を清潔に保ち、ホコリを立てないように気をつけます。

回路の接続部が外れたり、緩んだり、ねじれたりする場合や、非侵襲的人工呼吸法の口鼻マスクまたは鼻マスクがずれてしまった場合は空気が漏れ出してしまい、利用者に酸素が届かずに生命への危険を生じる場合もあります。おむつの交換や清拭・体位変換などのケア時には回路を引っ張ったり口鼻マスクまたは鼻マスクがずれたりしないように留意することが大切です。

 

更に人工呼吸器にはたくさんのスイッチが有り、このスイッチによって送り込む空気を調節しているので体が触れることの無いよう注意が必要です。誤って人工呼吸器の電源の差し込みが緩んでしまわないようにその都度差し込みの確認も必要です。

 

もちろん医師や看護職との連携も必須です。

 

日常的な連携

・具体的な方法の留意点については事前に意思や看護職の指示を確認しておく

・留意点は利用者の状態の経過や変化によって変更する可能性があるので、定期的に医師・看護職との間で相談して見直す

・変化の有無に関わらず、体温や呼吸の状態、痰の性状、吸引前後の利用者の様子(気持ちを含む)については定期的に医師・看護職に連絡する

いつ・どこで・どのような内容をどのような方法で連絡を取り合うのかということも事前に取り決めておく

 

緊急時対応

・人工呼吸器の音に合わせて胸の膨らみがない(弱い)

・痰を吸引して除去したにもかかわらず「呼吸が苦しい」という訴えがある(または苦しい表情である)

・顔色が青白い、気管からの吸引物が鮮やかな赤色である

・気管カニューレが抜けている

・人工呼吸器のアラームが鳴り止まない

・停電などにより人口呼吸器の作動が停止した

等の場合は、命の危険を生じる可能性があり、迅速な対応が必要なため、

・緊急時の連絡先

・緊急時に連絡するべき内容(いつ・どこで・誰がor何が・どのように・どうした、どうなったか)

・対応方法

を取り決めて共有しておくことが非常に重要です。

 

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