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喀痰吸引により生じる危険、事後の安全確認

こんばんは!

元ダンサーTayu(たゆ)です。

 

喀痰吸引では、十分留意しなければ利用者の体に危険が生じることがあります。また、十分留意していても、よきせぬトラブルが生じることもあります。

 

介護職による喀痰吸引は、利用者の希望や独自の判断によって医師の指示を超えた範囲や方法で行ってはいけません。医師の指示に従って実施することが介護職自身を守ることに繋がります。

 

トラブル 介護職の対応 看護職の対応及び予防策
 吸引器が正しく作動しない

以下の確認を行う

・電源

・吸引瓶の蓋

・吸引ビンの中身

・吸引チューブの接続

・吸引圧

 ・利用者等の全身状態の観察

・定期的な吸引器のチェック

呼吸状態が悪くなる・顔色が悪い

・直ちに吸引を中止し、気道を確保する

・介護職に連絡する

・呼吸状態と酸素飽和度をチェック

・状況により、吸引、酸素投与、バギング(手動式人工呼吸器を使用)を実施

・呼吸状態の改善が見られないときには病院へ救急搬送する

嘔吐する

・直ちに吸引を中止し、誤嚥を防ぐため顔を横に向ける

・看護職に連絡する

・吐物は速やかに片付ける

・全身状態の観察

・緊急性の判断

出血する

・出血が少量のとき

→直ちに吸引を中止し、看護職に連絡する

・出血が多量のとき

→直ちに吸引を中止し、看護士に連絡し、顔を横に向ける

・決められた吸引圧であったか確認する

・出血量、出血位置の確認

・正しい吸引操作の確認

痰が固く、吸引が困難

・室内の空気の乾燥を防ぐ

・看護職に連絡する

・摂取水分量の確認

・気道浄化看護の確認

痰の色がいつもと違う

・体温を測り、看護職に連絡する

・全身状態の観察

・感染兆候の観察

・他の利用者等への感染を考慮する

吸引ができない(チューブを噛む、口を開けない)

・ゆっくりと吸引チューブを引き抜き、全身状態を観察する

・全身状態を観察して看護職に連絡する

・痰の除去が必要な場合は看護職が鼻腔から吸引を行う

吸引に伴う危険は吸引を実施する人の個人的な手技、手順の誤りだけで起こるものではありません。喀痰吸引のどの段階での誤りや不備でも危険につながる可能性があります。

 

危険を防止するには日常的に利用者の状態や疑問点、問題点、利用者やその家族の気持への対応など些細なことと思っても逐一医師や看護職に連絡し共有しておくことが大切だと思います。また、その事により新たに留意点が見直されたり追加されるかもしれません。

 

危険を未然に防ぐには常に位置・看護職との情報の交換がきちんとされるような組織的な体制を整えておく必要がありますね。

 

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