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吸引を受ける利用者や家族の気持ちと対応

こんばんは!

元ダンサーTayu(たゆ)です。

 

 吸引を必要としている状態とは、呼吸器官に何らかの病気や問題を抱えていたり、他の病気は障害によって痰を自力で排出することができない状態です。利用者は各々の病気や障害に対して、治るのか、悪化しないのかなどの不安や症状による苦痛を抱えています。

その上で、吸引は硬い管を口や鼻などから挿入するということや、吸引の間、呼吸を止めるような状態になるということでの苦痛を伴っています。

 

また、このような苦痛や吸引の必要性を理解できずに、吸引に対して拒否的な気持ちを抱いていることもあります。

 

昼夜を問わず吸引が必要であったり、苦痛を伴う吸引に対する利用者の気持ちは療養生活の中で日々変化します。しかし、喀痰吸引は利用者の協力がなければ効果的に実施できないばかりか、危険を伴ってしまうので利用者の気持ちの変化にも留意しながら、気持ちを受け止めて接していかなければなりません

 

また、利用者と同じように、療養経過に沿って家族も不安や希望など様々な思いを抱いています。吸引を家族が受け入れるには、技術的な習得だけでなく、精神的な覚悟も必要になります。このような家族の精神的な不安や負担感についても十分に把握しておかなければなりません。

 

療養経過に沿って家族の気持ちを把握し、その思いを関係職種感で共有できるように適宜情報を提供していくことが望まれます。

 

利用者・家族の気持ちに対して、介護職は否定せずに受け止めることが大切ですね。吸引の必要性の理解についても、医師・看護職とともに理解が得られるような説明や、複数名で関わるなど安全な吸引ができるように十分検討する必要があります。

 

説明と同意については利用者の自己決定に必要な情報をわかり易く提供することと、自由に決定できる環境が必要です。

・なぜ吸引が必要なのか

・吸引の目的や方法

・吸引により予想される結果、危険性

・吸引以外にも痰を取り除く方法が可能かどうか、またその方法

・吸引をしないことにより予想される結果

以上を十分に説明した上で、利用者の同意を得なければなりません。

 

吸引を実施する前にも利用者の説明と同意は必要です。

「呼吸は苦しいか」「どこにどれくらい痰がありそうか」「痰がからむ感じがあるか」など、吸引の希望を確認します。

 

 

 

「痰の音がゴロゴロしてきましたね。痰をチューブで吸い取りましょうか?」

 

 

      「いやー。しんどいんじゃろ?いやじゃわ。」

 

 

「たしかに、痰を取る間は少しだけ苦しいかもしれません。でも、痰が取れたら呼吸が楽になるので頑張りませんか?」

 

 

「そうなんか…。じゃあがんばろうかな。」

声をかけて確認する際には吸引に関する説明と動揺、個々の利用者の状況や理解力、年齢などに合わせた説明や声掛けを行います。

 

ただし、吸引のタイミング、吸引が必要な状態とはm個々の利用者の状態や前後のケア(入浴前後、食後や体位変換後など)の状況によって異なるので、事前に十分看護職と相談して確認をしておくべきです。

 

さらに吸引の実施後は苦痛を伴う処置を受けたことに対するねぎらいの言葉をかけたり、吸引の効果を伝えましょう。

 

 

「お疲れさまでした。痰のゴロゴロという音がなくなりましたね」

「呼吸は楽になりました?たくさん取れましたよ」

家族がそばにいるときは家族に対しても痰が取れたことを伝えて利用者の状態を家族と共有しておくことも大切です。

 

そして、「痰が十分取り切れたか」「痛いところはないか」「息は苦しくないか」ということを確認します。言葉によって不快な気持ちなどを表現できない人もいるで、表情の変化などにも留意して確認する。

 

時間の変化によって体調に変化がある場合もあるので、吸引後はしばらく利用者の様子を見て通常の呼吸状態や表情に戻ったかどうかを確認します。

 

利用者も家族も、時間の経過によって吸引に対する気持ちが変化することもあるので丁寧でわかりやすい説明や声掛け・励ましを行っていかなくてはならないですね。

 

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