こんばんは!
元ダンサーTayu(たゆ)です。
今回はずばり経管栄養とは?ということでまとめていこうと思います。
経管栄養とは、口から食事が取れない、あるいは摂取が不十分な人の消化管内にチューブを挿入して栄養剤(流動食)を注入し、栄養状態の維持、改善を行いう方法です。経静脈栄養より食事に近く生理的で、消化管の機能もより正常に維持・増進することができます。管理も安全に行いやすく、栄養療法にかかる費用も少ないなどの利点もあります。
経管栄養が必要な状態は、飲み込みの働きが低下している状態・栄養が不十分と推測される状態です。特に脳梗塞・脳出血などの脳血管障害、神経や筋疾患などでは高い確率で嚥下障害が起こります。加齢による嚥下機能の低下も嚥下障害の原因となり誤嚥性肺炎を起こす場合や栄養の状態を自覚できない場合、また意識障害等で食事が取れないときにも栄養は不十分になります。
経管栄養の種類
・胃ろう経管栄養
手術(内視鏡)により腹壁から胃内にろう孔を造設し、チューブを留置して栄養剤を注入します。チューブが固定されるため抜けにくく、チューブの王冠が4〜5ヶ月ごとで良いなどの利点があります。
しかし、利用者の状態や注入の仕方によってはい・食道の逆流が起きやすい等の欠点もあります。
・腸ろう経管栄養
手術(内視鏡)により腹壁から空腸にろう孔を造設し、チューブを留置して栄養剤を注入する方法や造設した胃ろうからカテーテルを通し、その先端を十二指腸または空腸に留置し栄養剤を注入する方法があります。い・食道への逆流は起こしにくくなりますが、胃ろうより細く長いチューブでゆっくり注入するため詰まりやすい。注入速度が早いと下痢や腹痛を起こしやすく、冷や汗や嘔気などの症状を引き起こすことがあります。
・経鼻経管栄養
左右どちらかの鼻腔から咽頭、食道を経て以内にチューブを挿入留置して栄養剤を注入します。チューブによる鼻腔・喉の不快感・違和感を感じやすく、チューブが抜けやすい、詰まりやすいなどがあります。また、器官へのご挿入やチューブの留置が不適切な状態にあることに気づかずに栄養剤を注入することによって重篤な合併症を引き起こしてしまう危険性もあります。
経管栄養で使用される栄養剤(流動食)は「食品タイプ」と「医薬品タイプ」に分けられ、利用者の消化器の状態や嚥下の状態により下痢や便秘に気をつけながら体にあったものを選択します。経管栄養剤の条件としては、
・少量で高カロリー
・栄養のバランスが取れている
・消化吸収がよく副作用が少ない
・栄養剤でチューブがつまらない
・調整が簡単
などがあげられます。
ビースタイル本店「流動食の選び方」より
比較的簡単な手術により、生活の利便性、快適性を上げることのできる効果を持つ経管栄養であったりしますが、実施用法や管理にミスが有ると大きな事故につながることもあります。次回からは経管栄養の留意点や感染や予防策についてもまとめていきたいと思います。
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